【直撃取材】さとうさおり党首独占インタビュー「なぜ彼女は一人〝減税党〟をブチ上げたのか?」女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会に! |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【直撃取材】さとうさおり党首独占インタビュー「なぜ彼女は一人〝減税党〟をブチ上げたのか?」女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会に!

■NHK党離れ、独自路線貫くワケ

 

––政治家になろうと決意した時に、既成政党の公募に応募しようという考えはありましたでしょうか。

さとう まったく考えていませんでした。政党は集合体の意思を示すために、党内をまとめますよね。それは組織としては当然です。でも、党の規模が大きければ大きいほど自分の意見は届きにくくなるし、結局数合わせの一人になるじゃないですか。それでは意味がないと思って、自分で政治団体を作って、支持者を集める方向にしました。

––現在、3384人(4月8日現在)も支持者がいますが、彼らの存在も政治活動の助けになっていますか?

さとう そうですね。政治家さんや役所の職員さんへ話をしにいくときに、私の政治団体(減税党)に支持者さんが3000人もいるとなると、結構話をちゃんと聞いてくれます。

––ご自分で政治団体を作る前は、例のNHK党にいたわけですが、そのきっかけはなんでしょうか。

さとう (NHK党入党までは)自民党所属で荒川区議をしている方が、女性だけの政治団体を立ち上げ、コンセプトに共感して参画していました。ただ、その団体ですったもんだがありまして、選挙直前に政治団体を立ち上げた区議さんが代表を辞めてしまった。それで「どうしようか」と考えていた時にNHK党の立花さんから「ウチから出ない?」と声をかけてもらったので、2023年の統一地方選挙に立候補しました。

––立花さんとはどういった繋がりだったのですか。

さとう 先ほどお話しした現・自民党の区議さんが立ち上げた政治団体のアドバイザーが立花さんだったんです。

––ちなみにその時の選挙の結果はどうだったのでしょうか。

さとう 落選しました。その後すぐ、自分の政治団体を立ち上げてNHK党さんとも立花さんとも別々の道を歩んでいます。

––ご自身で政治団体を作ったのはいつなのでしょうか。

さとう 千代田区議選挙に落選した2ヶ月後にはもう作っていました。

––すでに育児や介護の充実を訴えていた既成政党もありましたけど、やはりご自分で政治団体を作ろうという意思に変わりはなかったのですか。

さとう 変わりませんでしたね。育児や介護政策をしようとすると、必ず財源のことを聞かれます。新たな政策を重ねていくよりも先に、ムダな支出を削らないと本末転倒になると考えました。これまでビルド&ビルドされ続けてきた政策が、増税を招きました。結果的に、福祉の恩恵よりも手取りが減る苦痛の方が大きくなっています。

「富裕層や企業から税金取れば良い」という考えには懐疑的なんです。彼らもこれ以上の負担増には耐えられないだろうと、公認会計士をやってきて実感しました。

 税率が一定の数値を超えると、脱税は必然的に多くなります。合法的に所得を海外に逃がして税金を安くする方法もあり、富裕層が海外にお金を逃がす流れが強くなっていて、国も対策チームを作って追跡を強化している現状もあります。企業側も、社会保障も含めて負担が増えると、従業員へ還元するのではなく、脱税や海外への所得移転の方向に行きますよね。

––実務者として脱税はどうしても避けたかった。

さとう はい。そして、手取りを増やすためには二通りしかないと思うんです。一つは景気を良くすること。もう一つは歳出をカットしての減税です。

 減税を持ち出すと、必ず「財源はどうする」という話が出てきますが、歳出を精査すればムダなものがあるんです。たとえば、使っていない不動産の維持管理費に多額の税金を使っていたり、数十人しか来ない映画の放映に数千万円使われたりしています。

––それはムダですね。

さとう 他にもあります。私は国からの補助金を対象者へ給付する仕事をしていましたが、その過程にもムダ遣い多いです。補助金を配るアルバイトの人に時給を6000円払っていたりもします。

––給付業務には、何か資格とか必要なのですか。

さとう ないです。何も手に職がない人でも「補助金配るバイトが短期であるけどやらない?」って誘われて入ったら、次の日から時給6000円です。そんな人がたくさんいます。これが国からの補助金ビジネスの実態なんです。

 私は公認会計士として、そういった実態を知っているので、「限界ギリギリまで税金を取るよりも減税して手取りを増やそう」と言っているわけです。

 時給6000円の人がどんな仕事をしているのかご存じですか? 補助金の申請って、1日に電話が2〜3本入るくらいです。電話が1本もなく、家や事務所で待機しているだけ。でも仕事中だから時給が発生するんです。そんなのおかしいじゃないですか。

––おっしゃる通りです。逆にうらやましいです(笑)。

さとう ですよね。国から補助金もらっている立場の人って、それだけ旨みがあるんだってことですよ。でも、それってムダじゃないですか。そのムダをなくすだけで余計な支出はカットできますよね。

 岸田内閣の時に年間4万円の定額減税をやりましたよね。あれだってものすごい税金使っていますよ。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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